2013猪鹿蝶マネージャー鼎談(第2話)

2013年。各局で踏み込んでいったネタ見せ系バラエティが減少。あらたなトレンドはどこだ?!


■ 2013春の番組とナレーターの傾向


武信:番組自体の傾向としては、今春は昨年まで流行っていた「衝撃映像系」の番組が数字を取れなくなってきています。その代わり海外もの番組としては「世界の変わったところにいる日本人」といった番組作りが新たに増えています。

狩野:一方で若手芸人のネタ番組がかなり苦戦していることも注目です。2~3年前に席巻していた「ショートネタ見せスタイル」などです。

義村:ふむふむ。「芸人ネタ見せ系が苦戦」 これがお笑いトレンドから、次の番組企画への転換点となるか、注目する必要はあるな。


■ 声優のナレーター起用が増えているのに、研究していない人が多い


狩野:ナレーションで私が感じたのはアニメ声優の起用かな。これまでも「誰もが知る国民的アニメの声優」というキャスティングはあったのですが、今期は、もっと若い世代の女性アニメ声優の起用もありました。全体に女性ナレーターの起用が増えてることに注目したいです。

義村:ふむふむ。かつては男8:女2くらいの感覚だったけど、近年では男女比の格差が、かなりなくなってきたかな。そう言えばクイズ読みは女性が多いよね。クイズ系番組の台頭が、女性のナレーションが増えたことに関連してると思うが、どうでしょう。

武信:猪鹿蝶からも昨年末、声優の「よのひかり」がフジテレビのクイズ番組「ソモサン・セッパ」を決めています。さらに彼女は化粧品系の大型CMもゲットしている。ただ声優の起用は男性でもあります。新しく「ヒルナンデス」に入った「藤本隆行」も声優出身です。

義村:もともと実力があって、その上でテレビナレーションを学んでいたから。だからこその抜擢だとは思う。残念なことに、ほとんどの声優は、今のテレビでのナレーション表現を研究してない人が多い。大手事務所の力のある声優たち、特に30代が、埋もれているのは残念。


■DJ系のリズム感のあるナレーションの需要も依然として堅調


狩野:声優だけでなく、他にも付け加えたいのは、DJ系のリズム感のあるナレーションの需要も依然として堅調であること。トレンドとして安定している感もあります。 この春「内村とザワつく夜」を決めた「鈴木まゆ」さんなどは、地方でラジオDJをしていた女性で、サンプルもDJ色を全面に出したところが分かりやすかったかな。

義村:そういえば昨年はテレビ朝日が開局以来初の2冠達成で、今春に入っても絶好調なんだけど、それは番組作りやナレーションにどんな影響があるんだろう?

武信:テレ朝の深夜番組で、バカリズム、ナイツ塙などの起用が成功してますね。あえてのナレーターの喋りじゃない、芸人さんの喋りを狙ったんだと思いますが。ヘタウマというかなんというか。

狩野:”あえての素人っぽい読み”はじわじわと広がっています。その方向のナレーターのキャスティングとして日テレの「幸せ!ボンビーガール」の構成作家町山広美があります。

義村:いわゆる”ナレーターナレーターしてない”感じの読みが広がっているのは、深夜でテレ朝が始めたことが背景にあるだろうね。 ナレーターサイドとしてはあなどれない脅威です。


まさに業界最前線、マネージャーたちのリアルな鼎談は次回に続きます!
『 最速!秋番組予測とボイスサンプルのアプローチ』

|1|2|3|4|

記事は2013/6/13配信のナレーターメルマガ(無料)vol.225 に記載されたものです。