2015猪鹿蝶マネージャー鼎談(第2話)

未曾有の激震が走った2015年春のTV改編。春の嵐のまっただなかをひた走る猪鹿蝶3マネージャーが振り返る!
春の傾向としては
(1)各局、情報番組を大刷新
(2)「有名キャラをもつ声優」「半沢直樹の流れでスタンダードで品あるベテラン女性」の起用がすすんでいるようだ
(3)売れっ子ベテランナレーターたちは総じて、維持
(4)番組内容は世界ロケを中心とした「知的教養もの」が健闘か
乱立する情報番組の新番組5本中4本を制した猪鹿蝶…今宵は「オーディション」を中心にお届けする!



大窓王:さて今回はオーディションでの様子などをきかせてくれますか?「猪鹿蝶ナレーター募集」でのボイスサンプル作りの参考になればと。

武信:今期は実際に集まる「対面オーディション」は2本ほどですね。ボイスサンプル選考でそのまま決定がほとんどでした。もとからナレーター選考は、そちらが基本です。ボイスサンプルの内容が「直接影響する」ということです。

狩野:スタッフ陣に「なぜ猪鹿蝶のサンプルを選んでくれましたか」と聞いたところ「他のは特徴などがなかった」という答えもありました。「あれもこれも」均一に入れ込むスタイルは、ぜんぶが中途半端になってしまう。ずば抜けた技巧者でないと。ほとんどの場合は結局”特徴がない”という感想になりがちです。猪鹿蝶ではずっと言ってきたことですが。

武信:マネージャーサイドとしても、ボイスサンプルの段階で「どういう強みのあるプレイヤーか」がきちんとわかると、選びやすいです。

大窓王:強み、つまり、魅力を一点に絞ることは、他の選択を捨てることでもあるから、実は怖いことなんだけどね。絞り込んで作り手まできちんと届いた人が、勝っていった。
話を進めていこう。他に今期の傾向で感じたことはあるかな?

武信:ほかの特徴としては、猪鹿蝶のメンバーでも”さわやか明るい系”の進出があるかなと思います。とくに情報番組で、明るくシャキっとした読みのメンバーが躍進したかな。なかでも女性が目立つように感じますね。キャスティングされる量も。

狩野:前話の「景気がよくなってきた」の流れになりますが「不景気に強い”渋声ハスキー系”」の需要から転換する傾向にあるかもしれませんね。大窓王が唱えてきた「好景気のころは”明るい声”が流行っていたのでもう1回くるかもしれない」説が進行しつつあるのかも。

大窓王:といっても渋声代表であるアトゥ鈴木省吾さんや、ベルベット高川裕也さん、田子千尋さんなども順調に新番組が決まっているから、底堅い需要はあるんだけどね。それまで需要が薄かった、”明るい爽やか系”が、やや復活してきた程度かもしれないけど。

武信:ジョンカビラさんなど、ロートーンDJ系もまだまだ健闘していますし。DJ系の需要は長くありますね。

狩野:今期の新人で活躍したメンバーは「声の響きを上手にコントロールしていたり」、「読みのグルーヴ感を大事にしていたり」、「DJ的な読みを持っている」と思います。実際はDJ経験ないらしいんですが(笑)

大窓王:彼らは、きちんとTVの売れっ子ナレーターたちを研究している、ということだね。そのうえで自分の強みに絞って、サンプルに落としこんでいたということかな。

武信:自分の特徴を入れていくことが大切。そしてターゲットを明確にしつつ「自分の強みと需要」がうまく噛み合うといいサンプルになってます。

大窓王:それぞれの持っている声や表現の強みに、焦点をあわせていく。そうすると個々は個性的だけど、全体のキャスティングとしては、バラエティに富んだものになった。それも効果的だった。

狩野:それに猪鹿蝶とスタジオバーズの、密接な連携もポイントでした。私たちマネージャーが欲しい『声』がスタジオにダイレクトにかつスピーディーに伝わっていたから。

武信:猪鹿蝶の強みのひとつはスピード。それを支える、バーズのフルデジタル化という大窓王の戦略が、活きてましたね。

大窓王:今期の猪鹿蝶は、マネージメントの情報を、スピーディにボイスサンプル作成に適応できたこと。情報への「チューニング」の勝利だったかな。
そんなわけで、春改編が終わったばかりで気が早いけど、ナレーターたちが次期である「秋」の展望をふまえて、猪鹿蝶に挑むためのポイントはどう考えてる?

狩野:これはちょっとだけプロ向けの話ですが、散発的に秋の新番発足にむけてのパイロットである特番がOAされます。これらに入れずとも、傾向をきちんと分析して取り入れられるかですかね。

武信:視聴率次第で、いつ何があるかわからないのがTV業界です。テコ入れのための「マイナーアップデート」もあります。これもナレーターとして注意を払っておいて損はない。

大窓王:プロの視点だ(笑)TVナレーションのトレンドにチューニングしていくってことだね。どこが攻め所とか…。

狩野:あ、さすがにこれ以上詳しい部分は企業秘密で。

大窓王:はは、失礼しました(笑)

大窓王:まとめると、いつもの言葉になってしまいますが…【成果は、準備と機会の遭遇である】今回も多数のナレーター応募お待ちしております。いただいたサンプルは”すべて”耳を通します。またいただいたそのままで現場に提出しますので、プロと戦い勝てるだけのクオリティは必要です。頑張ってください!

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この記事は2015/6/4配信のナレーターメルマガ(無料)vol.278 に記載されたものです。