マネージャー武信淳インタビュー2014(前編)

長寿・大型番組が次々リニューアル。テレビが生まれ変わろうとしている。


■ 春改編、振り返ってどうだったか


2014年は、長寿番組の打切やリニューアルが相次ぎ、昨年末からキャスティング案件が相次ぎました。ベルベットも猪鹿蝶もオーディションなどでフル回転、ようやくホッと一息つけたというところです。
そんな中、今期は「TBSの朝の看板」である新番組『あさチャン!』に、呉圭崇と小坂由里子をキャスティングできたことは大きいですね。


■ ナレーター呉圭崇をなぜ選んだのか


実は、呉くんは一度「ナレーター募集」で落選しているんです。大手声優事務所からフリーになっていて、昨年の猪鹿蝶に応募してくれたのです。声も良いし、荒削りながら技量も感じた。が、残念なことにサンプルに【テレビ感】がなかった。リズムや煽りのテクニックなどが足りないなーと。それに原稿のチョイスのセンスもいまのテレビじゃなかった。アピールするにはテレビの”活きた原稿”を使わないと。

彼のように「声や表現は良いのに聴かせ方がちょっと…」という「惜しい!サンプル」は喋りのプロではあるが”テレビ以外でのジャンル”でキャリアのある人ほど多いです。いつの間にか表現がそのジャンルに偏ってしまっているのかもしれませんね。

呉くんはその後、スタジオバーズでボイスサンプルを収録し直したんです。知人の紹介があったらしいのですが。そこでのサンプルは、いまのテレビにチューンナップした見事な仕上がりになってました。それにタイミングや飛び込む勢いを感じてプッシュしたんです。


■ ナレーター小坂由里子をなぜ選んだのか


小坂さんはスクールバーズ1期生で、まだ「よくいるアナウンサー系」だった頃から、成長を見せてもらっています。猪鹿蝶発足時は「ときどき候補にあげてもらうのに、2番手3番手になりがちで、仕事が決められない」と悩んでました。
彼女は努力の人。”丁寧で真面目すぎてしまうアナウンス”の読みを超えて、自由に大きく表現できるようになった。

そうした過程をみてたので「彼女の武器は変化だ」と思ってたんです。実際のキャスティングの過程では「DJ系のリズミカルな喋り」だったり「低音の存在感」など、伝えやすい特長から入るんです。そうした特長の一つとして「表現の変化の幅」という武器はあるんです。

幾度もボイスサンプルを作って、表現の幅を拡げていたことが、キャスティングした要因のひとつです。たとえば「バラエティ」を追求した次は「報道専用」のサンプルを録る。「スポーツ特化」や「感動もの特化」など、記憶に残るサンプルを数枚用意していたんです、それらを組み合わせ、局のニーズにあわせて”即座に”そして”柔軟に”サンプルを提案できたことは大きなポイントでしたね。

|1|2|
このインタビューは2014/5/8配信の ナレーターメルマガ(無料)vol.249に記載されたものです。